信じるということ 祈るということ

祈りがどのように答えられてきたか、自分の弱さ・強さをよくご存じで、神様がどのように導いてくださったかを記録します

なぜ、すべての子育てのアドバイスは間違っているか

2020/12/06

昨日の夜中、折戸姉妹と話すべき!と感じて、今日連絡をして、40分位、久しぶりに話せた。

 

その中で、このビデオのことを教えてもらった。

 

https://youtu.be/5g8tHEXtCXE

 

TEDTalkで、子どもの発達心理学の専門家が、メタアナリシス(研究をまとめて分析した研究)の結果から、いかに子育てするかは、子どもがどのように育つかには、影響しないということが分かった、と語っている内容。

 

親がどのように育てたかで子どものどのような子になるかが決まる、ということが、いかに誤っているかを説明するのに、蝶々の羽の羽ばたきによって、トルネードが起こる、と言っているようなものだ、という比喩を用いていた。

 

いや、でも、そうかな、やっぱり、親がどう育てたかによって、子どもは大きく変わるよね、という話をしたとき、折戸姉妹が、もちろんそうだけれども、でも、彼女が言っているのは、親だけではなく、たくさんの要因があるということ、特に、同じように育てても、兄弟がみんな違った育ち方をすることからも、やはり、子どもが本来持って生まれたものは、非常に大きいと言うこと。

 

いちばん大切なのは、親が、自分がこんな風に育てたから、と自分を責めないようにすること、子どもが、親にこんな風に育てられたからだと、親のせいにしないように、ということ、そして、誰か他の親のことを責めないようにすることがとても大切、と締めくくっていた。

 

Same Event, Different Experience.

 

同じことが起こっても、人によって、全く異なる経験として捉える。

 

親がどんなに子どものことを心配してアドバイスを言っても、ある子どもはそれをありがたいと思うし、ある子どもは、うざいと言って遠ざける。

 

世の子育て本、子どもをハッピーな子ども、成功する子ども、責任感のある子どもに育てるには、という数々の本があるが、それは無理な話なのだ、結局、子どもをコントロールすることは、ほぼ一ミクロンもできないのだ、ということを言っていた。

 

いや、もちろん、教え方、導き方によって、子どもは大きく変わることは間違いない。

でも、そうだとしても、同じやり方でも、うまくいかない子どもがいるということ、そして、それは当然だと言うこと、だからと言って、親は自分を責める必要はないということ。

 

マインドフルペアレンティングのプログラムを受けて、他のプログラムと全く異なるのは、それだと思った。

 

こうしたら、子どもが言うことを聞く、とか、こうしないと、子どもはこうなる、ということは全く書いていない。

 

いかに、子育てはストレスフルであり、親もいろんなストレスやトラウマを抱えていて、それがいかに子育てに影響しているか、だから、自分を責める必要はない、でも、ただ、自分のあるがまま、子どものあるがままを見て、味わい、受け入れられない気持ちも認めてあげる、そうすることで、今までのように反射的に行動していたのを減らすことができ、今を楽しむことができる。

 

そのTEDTalkの科学者が最後に語っていたのも、同じことだった。

 

今の子どもを楽しむこと。親にできるのはそれだけだと。

 

私は、マインドフルペアレンティングを翻訳しながら、自分が自分を縛っていた鎖が解けていったことに後で気づいた。

それまでは、キリストの贖いを信じているのにも関わらず、また、マインドフルネスを人に伝えて、過去にとらわれないように、と言いながら、やはり、自分があの時ああしていたら、もっと違っていたのかもしれない、という苦しみから逃れられなかった。むしろ、静かに瞑想するたびに、それに気づき、余計につらい気持ちになっていた。

 

でも、それは必要なプロセスだったのだと思う。

 

マインドフルネス、そして、それだけでない、様々な科学的な根拠、事例を読み、何かがストンと自分の中で落とし込まれた感じがする。そうやって初めて、自分が信じる事柄の意味や意義、力を、妨げていた自分のバイアス、ゆがんだメガネがぽろりと取れて、見えなかったことが見えたように思う。

 

毎週日曜日は、朝6時半から友達と福音の原則を学んでいるのだが、今日は、ただいろいろな話をしただけだったが、その中でも、同じことを学んだ。

 

子ども、特に、難しい子どものおかげで、自分たちは親として本当に鍛えられ、成長し、すっごくいやなやつだったのが、もう少しましなやつになっているんだね、と。

だから、子どもたちは、イエス・キリストと同じように、私たちの救い主のパートナーとなって、すごく大きな業を、使命を果たしてくれているんだねと。

そうやって、私たちを真に精錬してくれているんだね。

 

子どもの一人の彼女が、「すごく優しいです。いつも助けてくれてます。ほんとうに幸せです。だから、お父さんとお母さんとおばあちゃんに毎日感謝しています」とメッセージをくれた。生きているといいこともあるんだなあ、ってつくづく思った。

 

だから、若いお母さんたちに伝えたい。

 

本当に大丈夫。今いろいろ心配していること、何も心配することないよ。大丈夫だよ。本当に大丈夫だよって。

 

私も、生きているのがつらいな、しんどいな、と思うときが長くあったけれど、今、昔の自分のところにタイムマシンで言って、ぎゅーって抱きしめてあげて、100回でも200回でも言ってあげたい。

 

大丈夫。ただただ、彼の、彼女の持っている一つ一つの賜物、個性を楽しんであげて、貴んであげて、見つめてあげて、聞いてあげて、信じてあげて、助けが必要だって言ったら助けてあげて、待ってあげて、それだけで大丈夫だよ。大ファンでいてあげれば、それでいいんだよ。勉強とか、ピアノとか、それはね、そんなに大事じゃないよ。本を読んであげること、一緒に何かを作ること、ただ寝転がってじゃれ合うこと、きらきらする目を見つめてあげること、体をたくさん撫でてあげること、抱きしめてあげること、どんなに素敵な子どもかを伝えてあげること、何をしても、ありがとう、って、心から言ってあげること、イライラしたら、ちょっと離れて、「お母さんイライラしてるから、ごめん。お休みください」と言うこと・・・。

 

そんなこと、タイムマシンから降りてきて、急に言われても、「は?」と思って無視するかもしれないけれど、でも、それが真実だよ。親として、私たちにできる、最もよいことだよ。

 

マインドフルペアレンティングを通して、それをたくさんの人に伝えられる、そう思うと、本当にうれしい。